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 印刷 2019年05月14日デイリー版3面

セイノーHD/4期連続過去最高益。今期、付加価値の提供重視へ

会見する田口社長
会見する田口社長

 【中部】セイノーホールディングス(HD)の20193月期連結決算は、経常利益が前の期比16%増の336億円、売上高が4%増の6184億円でいずれも4期連続過去最高となった。営業利益は12%増の312億円で10期連続の増益。輸送事業で浸透した適正運賃の収受、ダブル連結トラック運行をはじめ運び方改革の推進などが業績に寄与した。10日、名古屋市内で会見した田口義隆社長は、「適正運賃を収受できたことが大きい」と好業績の要因を述べた。今後、適正運賃の収受を継続するため、顧客への付加価値の提供を重視する。

 セグメント別では、輸送事業は4%増収、営業利益17%増の244億円。自動車販売は1%減収、営業利益2%減の48億円、物品販売は6%増収、営業利益2%増の8億2900万円、不動産賃貸は3%増収、営業利益8%増の13億円。その他は13%増収、営業利益2%減の9億100万円だった。

 今後の運賃交渉について田口社長は「プラスアルファの価値を提供しないといけない」と強調。適正運賃の収受は荷主にとってはコスト増となる。運送業界と同様、人手不足に悩む顧客に、グループが持つロジスティクスや製造請負の機能など、経費圧縮のための付加価値を提供することで、「運賃が上がるだけではない」と評価されることが重要とした。

■HEXと補完関係

 19年のスローガンに「共創」を掲げる通り、アセットを相互に利用し合うことによる新しい価値の提供も重視する。同社では18年、ダブル連結トラックによる輸送を開始。特殊車両通行許可基準が緩和された今年、日本通運、日本郵便、ヤマトホールディングスと、関東-関西間における共同輸送も始まった。今後はM&A(合併・買収)や業務提携も積極的に行う方針だ。

 国際輸送では、出資する阪急阪神エクスプレス(HEX)と顧客、サービスの補完関係が構築されつつある。顧客の業務効率化に、優位性を体感し始めている状況。引き続き国内外での成長を目指す。

 6月には千葉県成田市に成田支店を新設。7万9521平方メートルの敷地に、トラックターミナルと物流センターを併設し、ロジスティクス業務を拡大させる。さらなる拠点増強のため各地域で土地取得も行う。

 20年3月期の業績予想は、世界経済の減速感や消費増税の影響も想定し、売上高が2%増の6300億円、営業利益が5%増の326億円、経常利益が3%増の346億円。純利益は土地の売却益を見込んで46%増の310億円とした。