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 印刷 2019年05月13日デイリー版2面

三菱重工/I&I軸に利益拡大。事業説明会で泉澤社長

事業計画の推進状況を説明する泉澤社長
事業計画の推進状況を説明する泉澤社長

 三菱重工業は9日、東京都内で「2018事業計画(中期経営計画)」の説明会を開いた。泉澤清次社長は「18年度の受注目標が大型案件のキャンセルと期ズレなどで未達に終わったものの、事業利益は全セグメントで増加しており、確実に利益が出る体質になってきている」と述べ、19年度の計画として「パワードメインとインダストリー&社会基盤(I&I)ドメインを中心に、受注と売り上げの上積みを図っていきたい」と語った。

 18年度のグループ全体の事業利益は1867億円(前の期比3倍)で、このうち商船事業などを含むI&Iドメインは701億円(同71%増)だった。

 同社は、I&Iドメインの事業利益を20年度に1600億円まで伸ばすことを目標としている。短期的な成長戦略としてはSDGs(持続可能な開発目標)を実現する事業の促進を掲げており、環境負荷低減技術の一つとして船舶用SOX(硫黄酸化物)スクラバー(排ガス浄化装置)が挙げられた。今年3月には新造VLGC(大型LPG〈液化石油ガス〉船)としては国内で初めてSOXスクラバーを搭載した「フューチャー・エース」を引き渡すなど、実績を積み重ねている。

 泉澤社長は「各事業会社の枠組みを超えた取り組みが必要であることがはっきりしてきた。本社直轄のチームを設け、予算や権限を与えて機動的な活動ができる仕組みを作っていきたい」と語った。

 船舶の受注は18年度が商船8隻(うちフェリー4隻、漁業取締船1隻)、艦艇2隻の計10隻。19年度は16隻の受注を目指している。小口正範副社長は「下関と長崎を中心に、海上自衛隊や海上保安庁関係の受注を確保しつつ、得意のフェリーを中心とした拡販を図っていきたい」と話した。