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 印刷 2019年04月15日デイリー版4面

記者の視点】有村智成:G20大阪サミット/大規模規制、物流動線さらに配慮を

 6月28、29の両日に大阪市の咲洲地区で開かれる20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)に際して実施される、港湾地区などでの大規模規制の概要が見えてきた。規制は港湾施設が集中する南港地区周辺と市内中心部、関西国際空港周辺を対象とし、日中はほぼ規制がかかる見通しとなった。

 港湾関係事業者向けの第2回説明会が3月28、29の両日に大阪市内で開かれた。説明会では大阪府警や外務省、第五管区海上保安本部の担当者が概要について説明した。説明会は大阪府や大阪市、関西広域連合など政財界で構成する「G20大阪サミット関西推進協力協議会」が開催した。

 大阪府警はサミットに際し実施する大規模な規制が、サミット開催日とその前後両日の27-30日の4日間にわたるとした。高速道路や大阪市内を中心とした規制に伴う混雑緩和のため、マイカーの利用の自粛▽電車の利用▽業務用車両の運行調整-などに理解と協力を呼び掛けた。

 交通規制に伴い混雑が予想される場所として、会場となるインテックス大阪がある南港地区、各国首脳が宿泊する市内中心部と阪神高速道路環状線、関西国際空港の各周辺地域を挙げた。これらは各国首脳の移動や宿泊に関わる地域だが、海上コンテナの輸送をはじめとする物流の動線とほぼ重なる。

 規制に際し、府警側は通行量について平日通常時の50%削減を目標に掲げ、マイカー利用の自粛や業務用車両の運行調整で協力を求める。南港地区では咲洲地区に架かる橋などの要衝をはじめ各所で検問や身分確認をする。

 昨年12月に開かれた第1回説明会の主要部分は非公開だったが、取材によると、事業者側から最小限の規制にとどめるよう声が上がったという。だが第2回説明会で明らかにされた内容は、およそ最小限とは言い難いものだった。一方、各国首脳が一堂に会することを踏まえると、府警の厳しい対応も理解できる。

 咲洲地区ではインテックス大阪周辺での警備を踏まえ、C1-4、C8、C9各コンテナターミナル(CT)を出入りするコンテナ車両を念頭に、外周部が迂回(うかい)路として設定される。車両の地区中心部への進入を回避させるためだが、コンテナ輸送など物流への影響は避けられないだろう。

 一方、進展もあった。府警は検問に際し、船社のシールで封印したコンテナを積んだ車両には、一定の配慮をすることも明らかにした。またシールのない空コンテナの扱いについても、事業者側に聞き取りを進めた上で対応する方針だ。

 G20開催まで2カ月強。4月下旬から5月上旬にかけてはゴールデンウイークに伴う10連休もあり、関西の港湾関係者には例年以上の負荷がかかることになる。物流が関西経済を支える背骨であることを踏まえ、警備面で一層の配慮を求めたい。