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 印刷 2019年04月15日デイリー版1面

総合重工造船部門/ガス燃料事業を強化。LPG・LNG設備

 ジャパンマリンユナイテッド(JMU)を含む総合重工の造船部門は、船舶向けガス燃料関連設備の事業を強化している。対象はLPG(液化石油ガス)、LNG(液化天然ガス)。ガス船の受注で苦戦する中、これまで培ってきた建造などでの知見を生かし、ビジネスの裾野を広げる。

 LPG分野では、三井E&S造船が、タンク容量1万立方メートル前後の小型船向けタンクを千葉工場で製造する体制を構築した。

 圧力式、低温圧力式(セミレフ)、低温式(フルレフ)のLPG船3タイプのうち、日本国内では圧力式の小型船建造を手掛ける造船所が多く、需要拡大でタンクが逼迫(ひっぱく)していることなどに対応する。1号案件として佐々木造船から発注内示を得た。

 LPG船のほか、エチレン船、LNG船、LNG燃料船向けも営業対象として見込む。

 千葉工場では圧力式LPG船向けタンクのみを製造。それ以外の船種などについては、2015年に子会社化したドイツのガスエンジニアリング会社TGEマリンからタンクなどの供給を受け対応する。

 LPG燃料関連の動きでは川崎重工が11日、自社で建造するVLGC(大型LPG船)向けにLPG焚(だ)きのDFエンジンを初受注したことを明らかにした。

 LNGに関しては、三菱造船が燃料供給システムの外販に向け営業を強化している。2元燃料(デュアル・フューエル、DF)の低速2ストローク舶用ディーゼル機関を搭載する船舶向けが対象。高圧ガス噴射方式、低圧ガス噴射・予混合希薄燃焼方式それぞれに対応するシステムを提供する。

 すでに高圧向け、低圧向けともに受注を果たした。船社のほか、LNG技術に関して経験が豊富でない造船所に対しても、初期検討から試運転・引き渡し支援までのエンジニアリングサービスを含めたトータルソリューションを提案。LNG燃料船の受注を支援する。

 LNG燃料関連の船舶では川崎重工が昨年、国内で稼働する初のLNGバンカリング(燃料供給)船を受注。JMUも昨年から今年にかけLNG焚きの海洋環境整備船(清掃兼油回収船)、LNGバンカリング船をそれぞれ成約した。