電子版6つのNEW
 印刷 2019年04月12日デイリー版1面

商船三井近海/燃料切り替え、船主と合意。洗浄手法・用船契約改定

 商船三井近海(永田健一社長)は2020年開始のSOx(硫黄酸化物)規制に対応した燃料油切り替えに伴うタンククリーニング手法や用船契約書の一部条項見直し、費用分担の方向性について船主と合意した。新規制の移行期における安定運航を万全とするため、商船三井近海は長期用船契約を結ぶ船主と年初から協議を開始。話し合いを重ねた結果、スムーズな燃料油シフトのために協力して準備を進めることで同意を得た。

 商船三井近海の支配船隊(自社船・長期用船)は9000-1万7500重量トン級ツインデッカーとハンディサイズバルカーを合わせて45隻。このうち20隻前後を船主から長期用船している。

 同社は1月から瀬戸内地方中心に船主を訪問し、燃料切り替え作業の概要や考え方を説明。船主とともに問題意識の共有や懸念解消を図り、現在までにすべての長期用船先の船主と燃料切り替え作業の具体的内容について合意した。

 一般的に燃料切り替え作業には複数の選択肢がある。

 燃料タンクへのスラッジ(沈殿物)分散剤の投入や、燃料タンクを空にした上でのクリーニング、ガスオイル(軽油に相当)による残油の希釈・タンク洗浄などが候補となる。

 商船三井近海が船主と合意したクリーニング手法の詳細は不明だが、対象船の船齢やタンク状態などに応じて、最適なスキームで規制対応準備を進めていくとみられる。

 IMO(国際海事機関)のSOx規制は、20年1月から世界全海域の船舶燃料油中の硫黄分を0・5%以下に規制。現行ルールの3・5%以下から大幅強化となり、船舶燃料は従来のC重油から低硫黄油への大転換を迫られる。

 全世界の数万隻の船舶が20年1月までに燃料タンクを低硫黄油に切り替える必要があり、安定運航維持とコンプライアンス(法令順守)の両立が課題となる。

 移行期における船主とオペレーターの責任分担の議論も浮上しており、用船契約書の燃料油に関する条項の見直しも必要となる。