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 印刷 2019年04月09日デイリー版1面

ケミカル船市況/爆発事故の影響注視。米ヒューストン、滞船で強弱感

多くの商船が行き交うヒューストンシップチャンネル
多くの商船が行き交うヒューストンシップチャンネル

 ケミカル船オペレーター(運航会社)が、米ヒューストンで発生した石油化学製品を貯蔵するタンクの爆発事故の影響を注視している。ケミカル船市況にとって、「プラス材料にもマイナス材料にもなり得る」(海運関係者)ためだ。

 3月中旬に石油化学産業が集積するテキサス州ヒューストンで、ケミカルタンクの大規模な爆発事故が発生。工業用運河のヒューストンシップチャンネルに化学物質が漏出し、航行制限が課せられた。

 同航行制限を受け、3月下旬に70隻規模の滞船が発生。ケミカル船だけでなく、LPG(液化石油ガス)船、原油船、プロダクト船などの航海計画に遅れが生じた。

 ケミカル船関係者は、「仮に滞船が常態化すれば、需給引き締め要因になる可能性はある。ただ、船舶の稼働率が落ちれば収益性低下をもたらす」との見方を示した。

 ヒューストン発のケミカル貨物の荷動きが冷え込む可能性もあるが、「他のエリアから出荷が増えれば船腹需要への影響は軽微にとどまる」(同)見込みだ。

 ノルウェーのケミカル船大手ストルト・ニールセンは4日発表した第1四半期決算の中で、「運航遅延は発生したが、ネガティブインパクトは最小限にとどまるだろう」と指摘。「さらなる影響が出る可能性はある。状況の推移を見守っていく」としている。