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 印刷 2019年02月12日デイリー版1面

MariTech 海事未来図】マースク/デジタルFWを日本展開。中小荷主の需要取り込む

 マースクは今月から、デジタルロジスティクスサービス「トウィル」(Twill)の日本市場での本格展開を開始した。トウィルでは、海上輸送ブッキングが可能なオンラインプラットフォーム(PF)を提供する。世界的に「デジタルフォワーダー」として注目される新業態で、荷主はマースクグループ以外の船社のサービスを利用することも可能。輸送手続きを効率化することで、特に中小荷主をターゲットに輸送需要を取り込んでいく。

 マースクグループは近年、海上輸送を補完する形で、内陸輸送や通関など、付帯サービスの拡充を進めてきた。今年初めにはグループのロジスティクス企業ダムコから、同社のフォワーディングを除くサプライチェーンマネジメント(SCM)・4PL機能をマースク本体に移管した。

 トウィルはダムコのサービスとして開発されたが、グループの機能再編に伴い昨年9月、マースクが提供する体制に変更した。ブッキングや見積もり、書類手配などの手続きをオンラインPFで管理できる。中立的なダムコのサービスとして開発されたこともあり、またグループ船社以外のサービスも利用できることが特色だ。

 専属のカスタマーケアチームを発着地両方に配置し、輸送プロセス簡素化に寄与する。欧米、アジアの主要港発着の輸送需要に対応してきたが、今回、日本発着貨物も対象に加えることとした。

 マースクの西山徹・北東アジア地区CEO(最高経営責任者)は、トウィルを「海運界の(電子商取引大手)『楽天』のような存在に成長させたい」と説明。「デジタルソリューションを市場に全く新しいサービスを提供する。日本では多くの企業文化の中で、従来型のプロセスが根強く残る。そうした状況で、顧客が新しい手法を取り入れ、その利点を最大限に活用していただくことがわれわれの希望だ」として、日本荷主にも積極的な利用を促していく意向を示した。

 ブッキング・見積もり、貿易書類の電子管理などを全てオンラインで処理するデジタルフォワーダーは、欧米やアジア主要都市で徐々に立ち上がっている。香港本社のフレックスポートが代表例だが、日本でも三井物産出身の佐藤孝徳氏が立ち上げたShippio(シッピオ)が事業を開始。書類などマニュアルでの業務処理が残るコンテナ輸送の世界でも、デジタル化が加速しそうだ。