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PHS備蓄キット
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災害時の迅速な連絡・救援に、PHS備蓄キットランニングコスト不要!
充電不要!
東日本大震災の教訓から生まれた通信多重化の次なる一手 PHS備蓄キット 2014/09/25 12:00 日本海事新聞 AdオンNet

大規模災害や事故が発生したとき、まず必要となるのが情報収集。現場の状況や安否確認により初動活動の方針や具体策が決まる。つまりカギを握るのは通信手段の確保だ。東日本大震災では直後から固定・携帯ともに電話が通じなくなる事態が発生。その後、改めて重要性が叫ばれたBCP(Business Continuity Plan=事業継続計画)の策定において、通信の多重化は必須項目としてクローズアップされた。今回ご紹介する『PHS備蓄キット』は、あの状況下でも比較的つながったとされるPHSの強みを生かしたバックアップ通信手段の一つである。


ハードルが高い衛星携帯電話

“3.11”以降、通信の多重化対策として衛星携帯電話が注目を浴びている。地上設備が広範囲に壊滅的打撃を受けた被災地との連絡において、他に代わるものがない有効な通信手段であることは間違いない。ただし肝心なのは、いざというときに使えるかどうかだ。
「衛星携帯電話の有用性について否定はしません。しかし、常に充電して待機状態にしておくこと、バッテリーのための予備電源の確保、屋内通話の設備がある場合を除き外に出て衛星をキャッチしなければならない、国際電話なのでかけ方が普通と違うなど、日ごろの訓練や習熟がなければ誰でも気軽に使えるものではありません。しかも導入や運用コストが高額なので、普段は使わない“保険”としては高くつくことを覚悟しておいたほうがいいでしょう」

PHS備蓄キットについて熱く語るレスキュープラス熊谷仁氏
PHS備蓄キットについて熱く語る
レスキュープラス熊谷仁氏

こう話すのは『PHS備蓄キット』の開発責任者である、株式会社レスキュープラス東京営業所所長の熊谷仁氏。自らも地元消防団に属して日々活動を続ける、この道30年の災害対策のプロだ。販促活動を通じて熊谷氏が感じているのが、衛星携帯電話へ過度な期待だという。
「すでに衛星携帯を導入されているお客様に“(導入したのは)3.11の後でしょう?”と聞くと、大半が“そうだ”と答えられますね。でも私が実際に聞いたところでは、あるコンビニチェーンが衛星携帯を250台くらい導入していて、5年間に払った金額が約6,000万円。“3.11”のときはほとんど利用されず、過去5年間で実際に使った時間がわずか15分だったそうです。このお客様は重要拠点の衛星携帯は残しつつ、順次『PHS備蓄キット』への入れ替えを進めています」(熊谷氏)

電池で動き、ランニングコストは基本ゼロ

『PHS備蓄キット』はその名の通り、普段は使わずに防災用品として保管しておく通信機。この“通信を備蓄する”というユニークな発想を実現するため、既製の端末に特別な改造が施してある。まず第一に乾電池で動くこと。電池さえ取り換えれば電源が確保できるので停電時には心強い。そして、機能を音声通話とPHS端末間のライトメール(全角45文字)に限定することで消費電力を極力抑えるよう内部のチップも変更してある。これにより、単4乾電池3本で3.5時間の連続通話と、350時間の待ち受けを可能にした。
「キットには電池12本4セット分あるので14時間の連続通話が可能。感覚的に4日間から1週間くらいは通信が確保できると思います。インターネット接続はできませんが、本当に災害が起きたとき、とくに緊急性を要する場合は、経験上、現場の緊迫感を素早く伝えるうえで肉声に勝るものはありません」(熊谷氏)


もちろん精密機器なので、倉庫や車中など劣悪な環境でも性能が保たれる必要がある。製品を収めるこの黄色いプラスチックの専用ケース、実は米国ペリカン社の製品だ。ケースの選定では廉価な商品も試してみたが、防塵・防水・耐衝撃すべてを満たすものはこれ以外になかったという。前面には気圧調整弁が付いており、気圧の急激な変化による結露から電子機器である端末本体や乾電池を守ることができる。

キットの価格は6万3000円(消費税別)。5年契約プランの買い取り価格なので、ランニングコストは基本的に発生しない。ご存知のとおりPHS同士の通話は無料で、他社のキャリアにかけた場合の通話料は、後日レスキュープラス社から請求される仕組み。とはいえ、1年ごとに1000円分の無料通話が含まれているので、防災訓練などで試験的にかけた場合も、この範囲内で収めれば追加費用が発生することはない。
 費用の変動がない点は、導入を決めるうえで大きな判断ポイントになる。
「某大手自動車メーカーでは東京の総務を窓口としてこれまでに7回、台数にして300台ほど追加発注いただいています。拠点のほか各役員には自宅と車中と会社と1人3台持たせているようですが、BCPに対する考え方は社内だけにとどまらず、下請け部品メーカーや販社など取引先との物流も視野に入れています。これらすべてが緊急連絡網として確立しない限り、BCPが成り立たないとの判断からでしょう」(熊谷氏)

高額でなければ広範囲の配備が容易になる。ただし、それもすべてPHSが災害時につながりやすいということが前提だ。本当につながるのか? 東日本大震災の事例を踏まえ、その仕組みと可能性を説明する。

災害時におけるPHSの優位性とは?

“3.11”発生時、固定・携帯ともに発信件数が跳ね上がり、回線容量を大幅に超えてつながりにくくなる輻輳現象が起きた。これが継続すると、警察や行政などに割り当てられている重要通信に影響が出るため、通信事業者はいっせいに発信規制を行う。総務省の資料によると、通信各社の最大発信規制は固定電話で80%~90%、移動通信の音声通話で70%~95%におよんだ。

マイクロセル方式[PHS]
マクロセル方式[携帯電話]
PHSと携帯電話での基地局設置方式の違い

しかし、あの混乱の中でPHSについては発信規制がかけられなかった。その理由はPHS基地局の設置方式とサービスのキャパシティにあった。
「PHSは自販機の在庫管理やガスメーターの検針などデータ通信の用途で幅広く利用されており、とくに都市部では基地局が100メートル間隔という高密度で、しかもカバーエリアが重なり合う方式(マイクロセル方式)で設置されています。携帯電話は1つの基地局で広範囲の端末をカバーする方式(マクロセル方式)が多いため輻輳が起きやすいのですが、PHSは複数の基地局で通信を分散化するので発信規制を行う必要がなかったのです」(熊谷氏)

またPHSは旧通信事業者の時代から定額サービスを提供していることもあって、通信トラフィックの増大に対応するだけのキャパシティがあった。
「3年前時点でPHS電話機は国内に360万台ありましたが、当時でも1000万台の使用規模に耐える状態だったそうです。現在は560万台に増えましたが、まだ十分に余裕があり、つながりにくくなることはないとみています」(熊谷氏)

もちろん、発信規制がかからない=つながる、とは言い切れない。災害の被害を直接受けず停電していない都市部での通話輻輳に強いということは言えるだろう。
 ただ、“3.11”のときPHSがつながったという声が多く聞かれるのは事実だ。東日本大震災で被災した宮城県の村井嘉浩知事も、著書「復興に命をかける」の中で、「(災害時優先電話に指定されていた)私の携帯電話ですら3日間全く通じなかったのです」「県職員の中によく通じる携帯電話を持っている者がいました。調べてみると、彼の携帯電話はPHS携帯電話でした」と語っている。

地方ではPHSの通話エリアはより狭まるが、物流施設が集中する沿岸部や工業団地、高速道路のSAなどはだいたいカバーできている。「施設が少ない場所では難しいですが、入らないと分かっていれば、事前に入る場所を確認しておき、緊急時にはそこまで移動してもらうのも手でしょう」(熊谷氏)

現在PHSはソフトバンク傘下のワイモバイル株式会社が「Y!mobile」というブランド名でサービス提供している。最新の通話エリアは下記からご確認いただきたい。
http://www.willcom-inc.com/ja/service/area/areamap/

BCPの策定が社会を救う

実際に端末を手にとってみた。重さは電池含め123グラムと軽い。背面の電池部分が膨らんでおり、さらにオレンジ色の防塵シリコンカバーで覆うので手のひらによくなじむ。操作もシンプルそのもので、これなら子どもや高齢者でも簡単に扱える。実際に使用する場合を想定して、重要な連絡先を登録しておくと良い。電池を抜いた状態でも内部メモリーに連絡先と通話記録は残るので安心だ。

熊谷氏は災害対策コンサルタントとして、数々の企業や行政の防災への取り組みを支援してきた。そのなかでBCP策定に手こずる例も多く見ている。
「よくあるパターンが、何か事が起こった直後に総務部門が苦労して予算や計画をまとめた後に、経営が口出しして現場が混乱するケース。“本当にやりづらい”という声をよく聞きます。実際に動くのは現場なので現場が決めたことを尊重するのが当然ですし、BCPは本来トップダウンでやるべきなのです。社長以下役員含めた担当者が、実際の災害経験や現場を知る専門家のレクチャーを受け、しっかりしたコンセプトとコンセンサスをもって進めていけば、無駄な時間や労力、コストを防げるはずです」

とくに物流業は、災害時において事業継続はいうまでもなく、経済インフラであるロジスティクスを担う社会的責任、支援物資の供給をサポートする社会的貢献も求められる。あの“3.11”から早3年半。「天災は忘れたころにやってくる」(寺田寅彦の発言録より)

文・大場伸二

PHS備蓄キット [お問い合わせ] 株式会社レスキュープラス

〒141-0031
東京都品川区西五反田5-6-3
Tel:03-5759-4660 Fax:03-5759-4667
E-mail:info@rescueplus.jp
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